患者の会、4周年!
- Chihiro SASAKI
- 2024年12月10日
- 読了時間: 3分
2020年12月10日、甲状腺眼症サポートグループが非営利型の一般社団法人となり、一般社団法人甲状線眼症の医療を前進させる患者の会となりました。
当時、国内において甲状腺眼症は絶望の病でした。
疾患に関する情報は極めて少なく、また不正確な情報も多くありました。
患者数が(白内障など他の眼疾患と比べると)少なく、また疾患に伴う容貌の変化による苦しみは理解されにくいため、患者は孤立し一人で悩みを抱え込んでいました。
甲状腺眼症の診療ができる医師が非常に少なく、多くの患者が活動期に適切な治療を受けることができないでいました。
このような状況の中、有志で甲状腺眼症サポートグループを立ち上げました。
そして、甲状腺眼症の患者が自身の治療を前に進めて疾患やそれに伴う苦しみから回復し、自分の人生を取り戻せるようにとの願いを込め、サポートグループに「甲状腺眼症の医療を前進させる患者の会」という名称を付けました。
その後、活動のさらなる高みと広がりをめざし、法人化するに至ったのです。
それから4年。
患者の会の活動により、甲状腺眼症の患者を取り巻く状況は大きく変化しています。
定期的に甲状腺眼症の勉強会や講演会をオンラインで開催するようになりました。
甲状腺眼症の診療に携わる先生方を講師にお招きし、甲状腺眼症の症状や治療について幅広く、あるいはテーマを掘り下げて、お話いただいたり、質問にお答えいただいたりしています。
また、HP上で甲状腺眼症の症状や治療についての情報、甲状腺眼症の診療を行う医療機関の情報を掲載するようになりました。
HP上の情報は、エビデンスに基づいたものを日本わかりやすくまとめて掲載したものだと自負しています。
これにより患者や家族が疾患や治療に関する情報にアクセスし、それらについて知ることができるようになりました。
定期的に交流会を開催するようになりました。
どこに住んでいても気軽に参加できるオンライン交流会と、直接会って同じ空間で話せる対面の交流会の両方を開催しています。
また、Facebookグループで甲状腺眼症の患者や家族が自由に語り合う場を運営するようになりました。
これにより患者や家族が親睦を深め、交流や情報交換、相談することができるようになりました。
また、甲状腺眼症の勉強会や講演会を開催する際は、国内の眼科や甲状腺内科の医療機関、医療提供者の方々にご案内をお送りし、甲状腺眼症の啓発活動を行うようになりました。
これにより医療機関や医療提供者が甲状腺眼症の患者を適切な医療機関につなぐことができるようになり、結果として患者が活動期に適切な治療を受けることができるようになりました。
まだ眼窩減圧術の保険収載の問題が残ってはいますが、それでも甲状腺眼症は絶望の病ではなくなりつつあります。
そしてそれは、患者の会を支えてくれる素敵な会員のみなさん、患者の会に力を貸してくれる才能溢れるスタッフ、一緒に活動してくれる素晴らしい理事たちのおかげです。
本当にありがとうございます!
私たちがめざしているのは、病気(甲状腺眼症)になったとき、疾患や治療に関する正確かつ十分な情報があり、患者が孤立することなく、自身が選択した適切な治療を保険で受けることができるという、ごくごく当たり前の世界。
これからもそれをめざして活動を続けていくので、今後ともよろしくお願いいたします!

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